SSブログ

Next Generation Portable [ゲーム分析]

 PSPの後継機が発表されました。

 コードネームは「Next Generation Portable」。

 こりゃあ、モンスター・マシンだな。

 ひさしぶりに、ドキドキするゲーム機です。いい意味で「開き直っている」ところが凄い。なるほど、ソニーは「攻め」の姿勢になったときほど、魅力的だ。

 とりわけ、裏側にタッチパネルがあるところが、なんかセクシーで素敵。

 これ、値段次第では、日本で、けっこう売れるんじゃないかな。ソフトが見えてこないと、わからないけど。



 さて。

 いったん、ニンテンドー3DSに目を向けてみます。こちらは大成功したマシンの後継機。だから「守備」のためのマシンなんだよね。すでに多くのファンがいるのだから、そんな人たちを切り捨てることなく、移行させることが必要になるわけです。

 プレステに対するプレステ2。
 ゲームボーイに対するゲームボーイアドバンス。

 みたいなポジションね。だからこそ「ひとつ前のマシンの後継機だよん」ということが、すぐに理解できるようなマシン名になっている。

 このため、過去のマシンのソフトも、ちゃんと装着できて、稼動するようになっている。ユーザーが持つ膨大なソフト資産を無駄にさせないため、互換性を持っているわけですよ。



 「NGP(仮)」は違う。

 世界市場で見れば、シェア争いで敗北したマシンの後継機だから、あるていど過去を切り捨ててもいい。そう判断して、思い切ってソフト(UMD)を切り捨ててきた。そこが凄い。

 領土を守るために兵力を割くのをやめて、全兵力を攻撃に割り振ってきた。

 だってさ、携帯ゲーム機で、「旧マシンのソフトを装着できない」新機種ってのは、めちゃくちゃ珍しいでしょ? ある意味、「オキテ破り」の手ともいえる。

 だけど、過去を守っても勝てないんだから、過去を切り捨てて、勝負に出てきたわけですよ。うん、これは格好いいと思う。



 という視点から見ると、あのプレゼンは、上手かったなぁと思う。

 互換性がない。そこが本来なら、最大のツッコミどころなわけです。

 だから最初に「スマートフォンなどで、過去のソフトを遊べるようにします」と宣言。過去のソフトは「ダウンロードして遊ぶもの」という位置づけをしたんでしょう。

 その後に、新マシン「NGP(仮)」を発表。

 そして各メーカーの人たちに壇上に上がってもらって、「過去のPS3などのソフトが稼動しているさま」を見せ、過去のソフト群が(機能的には)ちゃんと動きますよ! とアピールして、ちゃんと継続性があるように印象付けている。



 だから、過去のソフト(UMD)が動かないマシンのはずなのに、「PSPの後継機種だ」という印象が、強く残るんだよね。

 このプレゼンって、本来なら、夏にE3で発表→年末年始で勝負! というタイムスケジュールで動くべきところを、あえてライバル社の動向を見て、この時期に「予告編」を出したようなもの。そんな予告編的なプレゼンとしては、ほぼ完璧だったと思う。

 ほんと上手い。ソニーの底力を見ました。

 なお、価格などの発表はなくて当然。年末までに、為替レートがどのように動くかわからないのに、価格を発表するわけがありません。



 これ、スマートフォン市場と対決するマシン?

 いや。違うような気がする。むしろ、そっちと対決するのは、3DSの仕事なんじゃないかな?

 「NGP(仮)」は、高画質な据え置きゲーム機市場を食いにいくマシンだと思う。いろいろな意味で。世界規模で見れば、ライバルはXbox 360なんだと思うよ。


http://twitter.com/noyasuyukio もどうぞ)




nice!(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。