ゲームショウ直前(2) [ゲーム分析]
さて明日からゲームショウですね。
仕事として書くレポートは、日経ビジネスオンラインの「デジタルエンタメ天気予報」に掲載されます。9月17日(金)の早い時刻にアップされると思うです。野安が、無事に原稿を送信できれば、の話ですが。
なので、ゲームショウについて、事前に、ちょっとだけ書いておきます。
最大の見所は、「コンテンツの時代は終わった」ということに、どれだけの人が気付いているのか? っちゅう点ですね。
いいものを作れば、売れるんだ!
という美辞麗句が通用するような、甘い時代じゃないってことです。いい物を作ると、いいものであるがゆえに、どんどんコピーされちゃうからですね。たくさんの人に愛されるけど、それほど「売れなくなる」んですよ。
(それが「いいこと」なのか「悪いこと」なのかは論じません。ただ、そういう時代である、という現実は知っておかないといけない、ということです)
そもそも、コンテンツビジネスというのは、「複製するシステムを、独占的に持っている」ときにのみ成立します。
つい最近まで、ふつうの人は、モノを印刷し、流通させるシステムを持っていなかった。それらは出版社とか新聞社が独占的に持っていたわけです。だから、それらの企業はコンテンツビジネスで利益をあげることができました。
つい最近まで、ふつうの人は、映像を全国に流通させるシステムを持っていなかった。それらはテレビ局が独占的に持っていたわけです。だから、それらの企業はコンテンツビジネスで利益をあげることができました。
いま、ネットが一般化しました。
誰もが、テキストや、画像や、音声や、動画ですら、作れるようになりました。複製することができて、ネットを介して全世界に流通させることが可能になりました。
だから、もはや、いままでのようなコンテンツビジネスは、成立しにくくなっているんですね。
だから出版社も新聞社もテレビ局も、どんどん苦境に立たされるようになったわけです。これらの企業は、複製するシステムを独占していたからこそ成立していたビジネスに、乗っかっていたからですね。
だから、ゲームビジネスが考えるべきことは、ただひとつ。
「コピーされないもの」を作らなくちゃ!
ということなんです。なので、やや極論をいいますと、「いいコンテンツ」を作っても、ダメっちゅうことになるんですよ。
いま、作るべきは「いいサービス」とか「いいツール」なんですね。サービスとかツールというのは、おいそれと複製できないからね。
で、いまのところ、もっともてっとり早く作れる「サービス」や「ツール」というのは、「みんなが遊ぶタイプのゲームソフト」だったりします。ケータイのソーシャルゲームなども、ここに含まれますね。だから、いま、こちらの分野に切り込んできているところは、けっこう元気だったりするわけです。
(ソーシャルゲームって、プログラムだけコピーしても、その面白さはコピーできないでしょ? これは「みんなが繋がっている」ときに発生する面白さを提供する、というサービスこそが、商品の骨格になっているからなんですね)
さらに、もう一歩、話を進めますと。
「コピーされたほうが、むしろ儲かる」という形のビジネスも考えられるし、すでに実行しているところもあるんだけど、それについて書くと、いろいろと長くなるので、いずれまた、別の機会に書きましょう。
(http://twitter.com/noyasuyukio もどうぞ)
仕事として書くレポートは、日経ビジネスオンラインの「デジタルエンタメ天気予報」に掲載されます。9月17日(金)の早い時刻にアップされると思うです。野安が、無事に原稿を送信できれば、の話ですが。
なので、ゲームショウについて、事前に、ちょっとだけ書いておきます。
最大の見所は、「コンテンツの時代は終わった」ということに、どれだけの人が気付いているのか? っちゅう点ですね。
いいものを作れば、売れるんだ!
という美辞麗句が通用するような、甘い時代じゃないってことです。いい物を作ると、いいものであるがゆえに、どんどんコピーされちゃうからですね。たくさんの人に愛されるけど、それほど「売れなくなる」んですよ。
(それが「いいこと」なのか「悪いこと」なのかは論じません。ただ、そういう時代である、という現実は知っておかないといけない、ということです)
そもそも、コンテンツビジネスというのは、「複製するシステムを、独占的に持っている」ときにのみ成立します。
つい最近まで、ふつうの人は、モノを印刷し、流通させるシステムを持っていなかった。それらは出版社とか新聞社が独占的に持っていたわけです。だから、それらの企業はコンテンツビジネスで利益をあげることができました。
つい最近まで、ふつうの人は、映像を全国に流通させるシステムを持っていなかった。それらはテレビ局が独占的に持っていたわけです。だから、それらの企業はコンテンツビジネスで利益をあげることができました。
いま、ネットが一般化しました。
誰もが、テキストや、画像や、音声や、動画ですら、作れるようになりました。複製することができて、ネットを介して全世界に流通させることが可能になりました。
だから、もはや、いままでのようなコンテンツビジネスは、成立しにくくなっているんですね。
だから出版社も新聞社もテレビ局も、どんどん苦境に立たされるようになったわけです。これらの企業は、複製するシステムを独占していたからこそ成立していたビジネスに、乗っかっていたからですね。
だから、ゲームビジネスが考えるべきことは、ただひとつ。
「コピーされないもの」を作らなくちゃ!
ということなんです。なので、やや極論をいいますと、「いいコンテンツ」を作っても、ダメっちゅうことになるんですよ。
いま、作るべきは「いいサービス」とか「いいツール」なんですね。サービスとかツールというのは、おいそれと複製できないからね。
で、いまのところ、もっともてっとり早く作れる「サービス」や「ツール」というのは、「みんなが遊ぶタイプのゲームソフト」だったりします。ケータイのソーシャルゲームなども、ここに含まれますね。だから、いま、こちらの分野に切り込んできているところは、けっこう元気だったりするわけです。
(ソーシャルゲームって、プログラムだけコピーしても、その面白さはコピーできないでしょ? これは「みんなが繋がっている」ときに発生する面白さを提供する、というサービスこそが、商品の骨格になっているからなんですね)
さらに、もう一歩、話を進めますと。
「コピーされたほうが、むしろ儲かる」という形のビジネスも考えられるし、すでに実行しているところもあるんだけど、それについて書くと、いろいろと長くなるので、いずれまた、別の機会に書きましょう。
(http://twitter.com/noyasuyukio もどうぞ)
2010-09-16 00:00
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