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ゲームの面白さとき何か? 幕間2-2 [箸休め]

 ゲームについて語りたい人は、世の中にたくさんいるようです。

 だから、ゲームを説明するためのいろいろな言葉が、世の中に飛び交っています。

 そんな中に「ゲームらしいゲーム」というフレーズがあります。

 この言葉も、けっこうみかけるんだけど、なんとも扱いが難しい言葉なんですよね。どう反応すればいいのか、駒ってしまうといいますか。

 なので、ここで断言しておきましょう。

 「ゲームらしいゲーム」という言葉を見かけたら、ああ、お馬鹿さんがいるんだなぁ……と思っていれば、だいたい問題ありませんよ、と。



 どのジャンルの愛好者にも、こういうタイプの人は存在します。

 「これぞ映画らしい映画だ」とか、「こういうのが、本物の小説だ」とか、「これが、本物のロックンロールだ!」みたいな、そういうセリフを口にする人たちですね。

 それが悪いわけじゃない。

 むしろ、いいことです。

 こういうことを堂々と口にできるのは、ようするに「愛すべき馬鹿」にカテゴライズされる人たちだからね。

 そのジャンルが大好きで、だからこそ「自分が追い求める“ホンモノ”こそが、至高のものなのである!」と信じてる(あるいは、信じてるフリをしている)わけですからね。こういう意見を口にする熱い人たちってのは、やっぱり素敵です。

 まさしく「素敵な、お馬鹿さん」という言葉が、ふさわしい人たちですよね。



 だからね。

 そういうことを口にするなら、“暑苦しいまでの愛情”みたいなものを、ちゃんと前面に出したほうがいいよね、とは思います。

 「ゲームらしさ」なんていう基準は、人それぞれ違うわけですよ。

 そんな当たり前の大原則を無視してでも、「オレは、こういうのがゲームらしいゲームだと思うんだ! 文句あっか!」と主張するのであれば、「まあ、あいつが言うんなら、しゃーないよなぁ」と思わせるだけの愛情を見せるべきだよねと。

 さもないと、「自分勝手な基準をもとに、上から目線で周囲を見下している」という空気になっちゃう。そうすっと、なんつーか、「嫌味なお馬鹿さん」に見えちゃうよと。

 「こういうゲームが好きだ!」と叫ぶなんてのは、どっちにしたって「お馬鹿さん」なんだからさ。同じお馬鹿さんなら、せめて「素敵なお馬鹿さん」としてふるまおうぜ、と思うわけです。



 というか。

 「ゲームらしいゲーム」ってのは、いかにも王道なものを大事にしているような言葉に見えるけど、結局のところ、ただ単に「自分が遊びたいゲーム」「自分が遊んできて、楽しかった記憶が残っているゲーム」を指してたりするからね。たいていの場合。

 この言葉を製作者が口にした場合は、それに加えて「自分が作りたいゲーム」を指してたりするのかもしれません。

 いずれにしても、なんのことはない、ものすごーく個人的な意見なんだよね。



 というわけで。

 「ゲームらしいゲームが、どうのこうの~」みたいなことを口にするときは、ただ個人的な意見をでっかい声で言ってるだけなんだ! という覚悟を、忘れないようにするといいと思うよ。

 それを、あたかも客観的な事実であるかのように口にしちゃうと、「嫌味なお馬鹿さん」にしか見えないから、損ですよと。

 というか、下手すると、ホンモノの馬鹿だと思われかねないわけで、やらないほうがいいと思います。

 もう一回書いておくけど、「ゲームらしさ」ってのは人それぞれ違うからね。なのに自分の基準を絶対視して、それを堂々と口にするってのは、ある意味「恥ずかしい行為」なわけだし。


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