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ガラパゴス万歳! [ゲーム分析]

 ひさびさの更新。

 jまずは、お知らせから。今週から「デジタルエンタメ天気予報」が復活しております。来週も、ゲームショウ開幕直前・開幕直後の2回、アップされる予定です。興味のある方は、よろしくどうぞ。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20100903/216101/

(日経ビジネイオンラインのトップページから行かれる方は、[ライフ・健康]→[エンタテインメント]の順に潜っていくと探せます)



 さて、以降はゲームにまつわる雑談です。

 野安は「ガラパゴス」という言葉に、ポジティブな感情を持ってます。

 日本の市場は、いろいろな分野が「ガラパゴスだ」と揶揄されたりしますが、正直、どうして揶揄されるのか、その理由がわからない。

 独自進化してしまったものの、世界市場で勝負できない、といったニュアンスなんだろうなとは想像していますが、いやいや、独自に進化して、なおかつビジネスとして成立しているんなら、揶揄される理由がないだろうと。

 日本には、1億を超える人口がいて、つまり巨大な市場がある。

 その市場を形成する消費者に向けて商品を開発して、それで消費者が喜んでいるのなら、なんの問題もないんですよね。

 つーか、国内の人口が少なくて、「海外に打って出なければビジネスにならん」「そのためには、自国の人を満足させることを捨てても、他国の人を楽しまれるようなものにアレンジしなくちゃならない」という立場の人たちからすれば、何を贅沢なこと言ってるんだよ馬鹿野郎! と怒鳴られるような状態だと思います。



 他の影響を受けず、生物が独自進化をしたからこそ、ガラパゴス島ってのは貴重なわけです。

 みんなが交流してしまうと、独自性・多様性が失われるっちゅうことです。それは生態系にとって、きっと、いいことではない。

 ゲームビジネスを考えると、それはゾッとする話だなぁと。

 みんなが全世界で勝負するようなソフトを作るようになったら、そりゃあダメだよね。そうなったら、ゲームビジネスは、そろそろオシマイでしょう。ごく一部の人しか楽しめない! といったソフトが、あちこちにあるような多様性こそが、エンタテインメント市場の魅力なわけだから。



 日本人のファッションはダメだ!

 なんてこと言う人が、昔は、けっこういたもんです。海外とは違って、ちゃんとしたファッションを理解してない若者が多い、みたいな感じでね。

 でも、そんなもん服飾関係者には関係ないわけですよ。聞く耳は持たないわけです。偉そうに分析する人なんかどうでもよくて、お店に来てくれる人のために作らなくちゃならないわけだからね。でもって、たとえばギャル系ファッションは、日本のギャルに愛されるよう進化させていったわけ。

 そしたら、いまや世界中から訪れる旅行者が、そういう店で日本のギャル系ファッションを買っていくようになっている、という現実があったりするんだよね。

 まあ、こういうのが典型例なわけだけどさ。

 「日本は、海外とここが違う! だからダメだ」という言葉があっても、たいていは無視しちゃえばいいのよ。無視して独自性を貫いていれば、ちゃんと世界から評価されるんです。独自性ってのは、世界を相手にしたときの、最大の武器だからね。



 ゲームの世界も、きっと同じ。

 世界で通用するためには? なんてことは、クリエイターは考えなくていい。むしろ考えちゃいけない、とすら野安は思います。

 少なくとも、「世界で通用しないから、日本製の○○はダメだ」みたいなことを口にする人のことは、とことん無視してかまわないと思います。

 「ポケモン」は日本の子供のために作られたんだよね。そしたら全世界でヒットしたわけですよ。あれ、最初から「世界で愛されるためには、こうしよう」なんてこと考慮して作ったら、きっとヒットしなかったと思うんだよね。

 多くのTVアニメもそうだよね。日本の子供に向けて作った。そしたら世界中で放映されて大人気になった。コミックもそうだよね。



 日本っては、国内にでっかい市場があるんだから、そこに甘えちゃえばいいんだよ。でもって世界の潮流とか考えずに、独自性を磨いていけばいい。

 そんな先に、きっと素敵な未来があるんだと思うよ。

http://twitter.com/noyasuyukio もどうぞ)

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