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常識が笑い飛ばされるとき [箸休め]

 最近、感動したのは、『J-POPの歌詞における「何か」の探され率は異常』という曲。ニコニコ動画にアップされたボーカロイド用楽曲だけど、他の動画サイトにも転載されていると思うので、興味のある方は、ぜひ検索してみましょう。

 ザ・フォーク・クルセダースみたいなもん、と説明することもできますね。既存の常識を、笑い飛ばしてしまう、という意味で。

 わずか1分半ほどの短い曲の中で、いまのJ-POP市場そのものを(愛とともに)笑い飛ばしているのが楽しいのですよ。傑作です。これ、正式に発売されたら、きっとヒットすると思う。

 ときおり、こういう曲が出てくるところが、ボーカロイド文化の面白さですよね。



 これと、似たような話。

 サッカー報道のパターンのひとつに、「海外と比較して、日本の欠点を目立たせる」という手法があります。ここが海外レベルに達してない。だから、日本はまだまだダメだ。いまのままで満足しているような報道が多いことに、わたしは呆れている……みたいな文章のことです。

 それが悪いわけじゃない。需要があったからこそ、そういう記事は量産されてきたわけだし、そういう記事が必要とされる時代もあったということです。

 でも、ワールドカップが終わった今、空気が変わった。

 だって、テレビを見ていたみんなが、リアルに「日本と世界との距離」を体感したからですね。わざわざ「海外と比較して、日本の欠点を目立たせる」ような記事を書いてもらわなくても、みんな、あるていど自分で判断できるようになっちゃったわけです。

 なので、さきほどの曲になぞらえるなら、それは『サッカーコラムにおける「日本の欠点」の探され率は異常』みたいな指摘とともに、多くの人に笑い飛ばされるような手法になったんだよなぁ……ということです。



 というわけで。

 そろそろテレビゲームにも、こういう波がやってきてるんでしょうね。

 ユーザーを楽しませるために注ぎ込んできたノウハウが、『テレビゲームにおける「○○」率は異常』みたいな言葉とともに、笑い飛ばされるような時代がやってきちゃってるんだろうな、ということです。

 作り手側にしてみると、笑い飛ばされる前に、それをちゃんと捨てられるか? という勝負になっているということですよね。大変だなぁ。

http://twitter.com/noyasuyukio もどうぞ)


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