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ゲームは「場所」に溶けてゆく [ゲームソフト]

 これから5年、10年たったときのゲームビジネスの姿は、そこそこ明確でありまして。

 ゲームは、「場所」と密接に繋がる娯楽になっていくんです。

 「人が集まる場所」をみつけて、集まった人に向けてコンテンツ(サービス)が提供される、という形になります。

・コンサート会場で、ファンが楽しむソフトが提供される
・旅先で、その地を楽しむためのサービスが提供される

 おおざっぱにいうと、そんな方向性が、ゲームビジネスの発展の方向性です。



 そこでカギを握るのは「リアルな場所」かもしれない。
 具体的な地名かもしれないし、普遍的な場所かもしれない。
 あるいは、ネット上にある「場所」かもしれない。

 なんでもいいんです。たくさんの人が訪れれば、そこにビジネスが生まれる。そのビジネスの中に、ゲームビジネスが浸透していく。そんな形に変化していくのですね。

 人が集まるところを押さえる!
 あるいは、人が集まるところを作る!

 というのは、やはりビジネスの必勝法のひとつ。人通りの少ない道にレストランを開店するよりも、たくさん人が集まるショッピングモールにレストランを開店したほうが、より繁盛する確率が高いよね! と考えると、わかりやすいでしょう。




 すこし抽象的すぎて、わかりにくいでしょうか。

 でも、いろいろな形で、すでに進行している話です。いずれ見えてきます。たとえば任天堂が、ときおり口にしている「アイランド構想」ってのも、そういうことなんじゃないかなぁ、と想像しています。



 余談ではありますが。

 なんで、Wiiが、たくさん売れたのか?

 というのも、それはリビングルームという「家族が集まるところ」「学校帰りの子供たちが集まるところ」を、ガッチリと押さえたからだと考えればいい。全世界的に。「みんなが集まる場所」を押さえたから、Wiiはヒットしたわけですよ。

 『モンハン』は、なぜヒットしたのか? も同じですね。「学校帰りに集まって遊んでいる中学生や高校生」を押さえたから、ヒットしたわけです。

 広義の意味において、これらの商品は「場所」を押さえることに成功したから、ヒットしたわけですね。

 一方、ユーザー個人に向けて発信された商品は、苦戦するようになっているわけです。「いい」とか「悪い」という話ではないです。それが2010年現在の、ゲームビジネスの姿だということです。



 しかしまあ、ひとりで遊ぶゲームをヒットさせるのは、人通りが少ない通りにレストランを開店させ、繁盛させるのと同じくらい、ほんと難しくなっていますよね。

 もちろん抜群に味がよければ、いずれ口コミで来店者も増え、繁盛することもあります。

 でも、それって、味がよくて、なおかつ人通りの多いところに開店したレストランには、やっぱり勝てないんだよね、ということです。



 さて。

 今週から、このブログは、ゲームソフトの中身に関する話になっていきます。更新ペースが、ややゆるやかになります。ご了承ください。
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